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ホスピスが少ないわけ

よく「日本の医療業界にはホスピスが少ない」といわれます。

私がこのホスピスという言葉を初めて知ったのは33年前ですが、あれから30年以上たって

いるわけですが、それほど広がっているという感じがしません。

もともとは1960年代にイギリスで始まり、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア

などのキリスト教文化圏の国々から広まっていきました。

日本でも聖隷ホスピスが昭和56年に初めてできましたが、以後、それほど広まってはいません。

それはなぜかといいますと、大体2つの点から言えると思います。

まず、経営面からです。今の日本の医療では、保険診療が中心となっていますので、なかなか診療報酬の

対象になっていないと、この領域に参入していく人が少ないといえます。

また、西洋のようにキリスト教の精神に基づいたホスピスを支えるボランティアの関わりが、日本では

馴染みがないということもあったと思います。

次に、やはりどうしても日本の医療は、延命が主ですので、終末ケアーは、医療の敗北と受け取られて、

積極的になれないところがあったのではと思います。

それからどうしても死を忌み嫌う風潮です。

この世の中で何一つ確かなことはありませんが、一つだけ確かなことがあります。

それは、人は必ず死ぬということです。私も、そしてあなたも。

死は、誰でも等しく平等に訪れます。

一人ひとりがまず、死ということについて向き合い、どうとらえていくか。

そこが出発点であり、大事なことだと思います。

ターミナルケアーも、そこを通過しなくては、人々を支える訪問看護はできないと

思います。

これからのターミナルケアーは、在宅の訪問看護が、ホスピスの施設で行う同質のレベルを提供し、

一人ひとりのニーズにこたえていく。内容やサービスはそれぞれさまざまな形の中で、幅広い選択肢

を利用者さんに提供していく。そのような訪問看護ステーションを目指していきたいですね。

 

 

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